平成28年2月18日 証人尋問が行われました。

2016年(平成28年)2月18日
松山地方裁判所41号法廷にて証人尋問が行われました。
(事件番号:平成26年(わ)第81号)

刑事裁判、証人尋問が終了しました。
今回は、
石鎚ふれあいの里の責任者、お泊り保育の引率教諭2名
大阪市立大学の教授、4人の証人が出廷されました。

石鎚ふれあいの里責任者の方からは、当時の天候について
他の保育園、幼稚園がお泊り保育で利用する際に
行っている事前打合せについて、
また、水中お魚観察会など
ふれあいの里で実施している川での活動などについて、
説明がなされました。

そして、お泊り保育引率教諭の
寺西佳代子氏と篠田ひとみ氏、
法廷での態度や印象が対照的でした。

寺西氏は事故後、西条聖マリア幼稚園を
年度末に退職し、
篠田氏は現在も、西条聖マリア幼稚園で
事務員として在職中です。

寺西氏は、慎之介の元担任ですが、法廷に入ると深く一礼。
私たちと傍聴席にも一礼していました。

篠田氏は、法廷内に入ると、誰に対してでもなく、
ひょこっと軽い感じの会釈をしていました。
私たち夫婦は、被害者参加制度を利用していますので
法廷では検察官の隣にいるのですが、
篠田氏は、私たち夫婦へは一瞥もくれず、
これまでも無視され続けている状況ではありますが
彼女の中には、まるで存在していないかのようでした。

当時の引率者5人が法廷に揃ったわけですが、
各々、向き合う姿勢がバラバラな感じで、
関係性に違和感を持ちました。

寺西氏からは、自分の言葉で誠実にこたえようという思いが伝わりました。
それだけに、
なぜ、これまで、私たちと一緒に向き合ってくれなかったのだろう?
という思いが募りました。

篠田氏は、慎之介が沈んでいく姿を見送った人ですが、
相変わらず、他人事な感じでした。
尋問では、怒りをあらわにしている表情と態度、
そして、増水後にとった行動説明の際、子どもたちに、
「きちゃダメ!戻って!」とジェスチャーで伝えたということを
再現する彼女の姿からは、不誠実さしか感じることが出来ませんでした。

検察の尋問では、教諭らが安全対策など
準備を何もしていなかったことや、情報共有もされていなかったこと、
そして当時、発熱していた園児がいたのに水着に着替えて
みんなと一緒に川遊びに参加していたこと、
子どもたちが寒がっていたこと、
範囲を定めず深い場所でも子どもたちが自由に遊んでいたこと、
バラバラに川を渡り始めたことなどが明らかになりました。

弁護人の尋問は、養成課程で安全教育はないという事や、
川遊びの注意や増水に関しても、幼稚園教諭は習う機会が無いし、
ライフジャケットが必要だという話も聞いたことが無い、
とにかく、安全の事や川が危険だということなどは、
誰からも教えてもらっていないということを確認していました。

習っていないことは
調べて学ぶということが当然のことではないのですか。
子ども達には、そのように教える立場ではないのですか。
習っていないことを
無責任に遂行してはいけないのではないのですか。

一般人はそのように考えます。

被告側の証人として出廷された
認知心理学専門の大阪市立大学の教授から
「後知恵バイアス」というバイアスについての説明がなされました。

事故が起きた事実を知っている状態で、
河川の濁りある写真を見たとき
「これは増水の予兆だ」と思ってしまいがちである。
事故の事実を知らずに見た場合は、
「これは増水の予兆だ」などと思うことはほとんどない。

こういう「後知恵バイアス」というものが人間にはあり、
当時の事故関係者、目撃者、捜査関係者にも影響を与えている。

との事でしたが。

当時、現場にいた証人たちは、写真を見ても、
「これが増水の予兆だと感じた」などという証言はしていません。
写真から、客観的に濁り始めだろうということが明らかになっただけです。

結果を知っていることにより
事件現場の状況証拠の見方が変わる?思い込みが生じる?
ということが「後知恵バイアス」の影響だというのならば、
全ての刑事裁判、事件、捜査機関、関係者に対して、
その影響を受けないためには、
どのような捜査や審理が理想とされるのか、
被告側の証人というネガティブな立場ではなく
研究者として、中立的な立場で科学的に、
改めて、しっかりとしたデータをもとに証明をし、
正式に提言を出していただけたら、
社会的に役立つのではないでしょうか。
と思いました。

この裁判のために、60人もの学生に参加をしてもらい
実験を行ったとのことでしたが、
この実験で使用されたデータでは、
この事故の被害者、死亡園児は3人となっていて、
学生らに提供している写真データについても適当で、
しかも、この裁判のために「初めて」実施した実験だということでしたし、
弁護人の方と、意思疎通や連絡がきちんと取れていなかった
という発言もありました。
リスク認知に関しては、専門外だとも。。。

弁護人の方が向き合っているのは、
この事件の本質的なものではなく、
検察なんだなという印象を受けています。
そして、クライアントは学校法人ロザリオ学園。
傍聴席にはクライアントたちが傍聴に来ています。

冒頭陳述でおっしゃっていましたが
刑事責任を問う事と、
事故の再発防止などと向き合うことは別なはずですから
裁判とは別に、立場を超えて、
「不幸で仕方なかった事故」として終わらせるのではなく
子どもの事故を未然に防ぐためには
どうすればよいかということについても
これを機に考えていただきたいと思います。
安全教育がないという事など、
法廷で問題提起されているのですから
ぜひ、裁判後も訴え続けていただきたいです。

次回は、3月3日、4日 被告本人尋問です。

尋問される順番は
1.近藤恵津子被告
2.村上玲子被告
3.越智亜里被告

法廷でしか再会することができなかった
この現状を、遺族や被害者家族、保護者が
どのような思いでいるのかなど
先生達は、考える余裕もなさそうです。
とても悲しく思います。

学校法人ロザリオ学園、西条聖マリア幼稚園が
守りたいものは何なのでしょうか。

守らなければならないのは
子ども達の命です。

被告本人尋問、
どのような証言であっても
しっかりと聞き留め、見つめたいと思います。