刑事責任を問われる重さ

H27年3月31日
神奈川県大和市の私立幼稚園で2011年7月に発生した
プール事故について、業務上過失致死罪に問われた元園長に対し
無罪の判決が横浜地裁で言い渡されました。

刑事上の責任が問われるという事について
無罪・有罪という判決に関わらず
改めて、司法の重さを受け止めています。

しかし、判決よりも重いのは、
貴弘君の尊い命が失われたという事実です。

当時、現場に立ち会っていなかった元園長は無罪を主張していました。
罪を認めていた元担任に対する判決は有罪となっていますが、
繰り返され続けている水の事故原因は、個人の問題ではありません。
責任の擦り付け合いではなく、原因究明のために真実の追及をと願いましたが
個人の責任を問う刑事裁判では叶いませんでした。
しかし、
教諭の養成課程で安全教育が行われていないことや
幼児の水遊びについての明確な安全基準は無く
安全対策は現場任せであることなど
問題の示唆は多くあり、改善すべき事などが明らかになりました。

水遊び、プール活動では「水の中は息ができない」という
誰もが当たり前に知っている大きなリスクについて
もっと真剣に、深く見つめなければなりません。

事故を防ぐこと、減らすことを
積極的に考えていきたいと思います。

神奈川新聞 4月1日付け

毎日新聞 3月31日付け

朝日新聞 3月31日付け