愛媛新聞 2016年3月17日付
西条・加茂川園児死亡
元園長らに罰金求刑 松山地裁
2012年7月に西条市中奥の増水した加茂川で、
西条聖マリア幼稚園(同市大町)のお泊り保育中に
吉川慎之介ちゃん(5)が流された死亡し園児2人がけがをした事故で、
安全注意義務を怠り3人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた
元園長らの論告求刑公判が17日、松山地裁であり、
検察側は、
元園長で無職近藤恵津子被告(75)=西条市丹原町丹原=に罰金100万円を求刑。
新居浜市大生院=元主任教諭で無職村上玲子(47)と
西条市禎瑞=同保育の計画立案者の教諭(休職中)越智亜里(46)
の両被告に罰金50万円を求刑した。
検察側は、上流の甲府で下流が増水するのは周知の事実とし、
インターネットなどの気象情報で現場の増水を容易に予見できたことから
遊泳は中止するべきだったと指摘。
危険を伴う川遊びをする以上、避難方法の検討やライフジャケットの着用など
危険を回避する計画を立てることは当然だったが、
その義務を尽くしていなかったと述べた。
慎之介ちゃんの遺族が「納得できる原因の説明をしてほしい」と意見陳述した。
弁論は次回公判で行われる。