平成25年10月19日 : 長崎新聞「安全計画ある」矛盾報告
園児溺死の幼稚園
文科省へ別書類代用 【愛媛】

愛媛県西条市で昨年7月、「西条聖マリア幼稚園」のお泊まり保育で
川遊びをしていた吉川慎之介ちゃん=当時(5)=が溺死した事故で、
幼稚園が、学校に義務付けられている安全計画を策定していなかったにもかかわらず、
文部科学省の調査に「計画あり」と矛盾する報告をしていたことが18日、
幼稚園関係者らへの取材で分かった。
幼稚園側は取材に
「一般的な計画はなかったが、別の書類をつなぎ合わせれば計画に準じる」と釈明。
安全計画は学校保健安全法で全ての学校に義務化されるも、策定の基準は定められていない。
文科省も「不備とは言い切れない」とするが、安全計画の実効性が問われる実態が浮かんだ。
慎之介ちゃんの父豊さん(43)は
「どんなものでも計画になるのでは子どもの命は守れない」と訴えている。

幼稚園を運営する学校法人ロザリオ学園(松山市)の幹部によると、
幼稚園は、教員が月ごと安全の点検事項を記した書類を、後に集めて安全計画としていた。
文科省は昨秋、全国の学校約5万校を対象に同年3月時点で安全計画を策定していたか
アンケート形式で調査。
幼稚園は「策定していた」と回答したが、昨年12月に豊さんと面会した幼稚園の教員は
「安全計画は作っていなかった」と証言した。

文科省は安全計画について、1年間の行事を見通したうえで、
事故防止策や災害が起きた際の対応策、
子供の安全教育についてまとめる策定例を示している。

事故は昨年7月、園児31人が参加したお泊まり保育中に発生。
引率した教員は浮輪や救命ロープを用意しておらず、愛媛県警は今年8月、
業務上過失致死傷容疑で、当時の学校法人理事長と教員ら計9人を書類送検した。

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昨年12月に面談したのは
現園長、呼石志津子氏と主任だった村上玲子容疑者の二人。
この時、呼石志津子氏に
9月に園長として就任してから、マリア幼稚園について何か思う事、改善すべき点などありますか、
と聞いたら呼石志津子氏本人から
「今すぐ答えられないので箇条書きにして、書面でお答えします」としたのに対し
その後、送られてきた回答書は以下の通りの内容でした。

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拝啓

昨年12月27日に当園に対しご要望があった点について、ご連絡をさせていただきます。
この度、吉川慎之介君の事故につきましては、現場にいた職員をはじめとして
園の職員全員が深く受け止め、日々の祈りはもとより、毎月20日には花を供え教会で
祈りをささげております。
園の安全への取り組みにつきましては、現状、警察の事情聴取や資料提出要請を
受けているところですが事故後は、警察や消防などのアドバイスを受けるとともに、
様々な避難訓練、園内の安全点検などを行うことで
園児の安全確保に向けた取り組みを行っております。

具体的な園の責任や補償のお話につきましては、法的な問題も関わることから
当園で依頼した弁護士より、昨年末に吉川様の代理人である先生に、代理人弁護士を通じて
お話を進めていただきたい旨をご連絡させていただきました。

以上、とりいそぎご連絡をさせていただきます。

H25年1月15日
学校法人ロザリオ学園
西条聖マリア幼稚園
園長 呼石志津子

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ロザリオ学園の代理人から受任連絡があったのはH25年12月28日。
面談の次の日でした。
そして、面談では補償の話など呼石志津子氏と
交渉どころか話題にもしていない事をこの場に記録しておきます。

この手紙の内容に対し抗議をしたところ、
呼石志津子氏はロザリオ学園本部へ自分が書いた手紙についてお伺いをたて、
修正されてものが上記内容だったとのこと。
上記修正内容について「ちょっとおかしいなと思いました。」
と発言。疑問を抱いても、意見することなく私達夫婦へ郵送されてきました。
当時の自宅と幼稚園は徒歩圏内の距離にありました。

結局、人が変わっても
いい訳として「本部(ロザリオ学園)が・・」とする姿勢は変わらない事がわかりました。
誠意ある対応「きちんと話をする、思いを伝える」そういう人として当たり前のことを
この組織に求めても、無駄だという事を示されました。

※12月27日の面談記録は録音保存され、警察へも提出しています。

長崎新聞2013年10月19日 記事を見る