毎日新聞 2016年3月17日付
3被告に罰金求刑
地裁論告 西条・園児水死
西条市の加茂川で2012年「西条聖マリア幼稚園」(同市)の
宿泊保育に参加していた吉川慎之介ちゃん(当時5歳)が、
川遊び中の増水で流され水死し、園児2人が怪我をした事故で、
業務上過失致死傷罪の罪に問われた当時の引率者3人の論告求刑公判が17日、
松山地裁(日野浩一郎裁判長)であった。
検察側は、元園長(75)に罰金100万円、
元教諭(47)と教諭(46)にそれぞれ同50万円を求めた、
判決は5月30日。
慎之介ちゃんの両親の意見陳述もあり、
母親の優子さん(44)は
「今後子供が犠牲にならないようこの事故の教訓が活かされることを願う」と涙ながらに話した。
起訴状によると、3人は増水の可能性を予見でき、水難を防ぐ義務があったのに、
事前の現地調査や天候確認を怠って慎之介ちゃんを水死させたほか、
園児二人の頭や腕に1週間のけがをさせた、とされる。
弁護側は、川の急激な増水を予見できなかった、などとして無罪を主張している。