2013年7月11日園児溺死、「人災」と提訴へ
遺族が学校法人に、愛媛

愛媛県西条市の加茂川で昨年7月、同市の「西条聖マリア幼稚園」のお泊まり保育に参加した吉川慎之介ちゃん(5)が川遊び中に溺死した事故で、遺族らが、幼稚園を運営する学校法人「ロザリオ学園」(松山市)に損害賠償を求め、松山地裁西条支部に提訴することが11日、訴訟関係者らへの取材で分かった。19日にも提訴する。

関係者らによると、遺族は、幼稚園が当時、学校保健安全法で義務づけられた安全計画を策定していなかった点などを指摘。「大人でもけがをする恐れのある危険な場所で子どもを遊ばせ、死なせたことは、明らかに人災だ」と主張する。

(共同通信)

愛媛新聞2013年7月12日朝刊 記事を見る

2013年7月11日園児溺死、9人書類送検へ 愛媛県警、業過致死容疑

愛媛県西条市の加茂川で昨年7月、同市の「西条聖マリア幼稚園」のお泊まり保育に参加した吉川慎之介ちゃん(5)が川遊び中に溺死した事故で、西条署が近く、業務上過失致死容疑で、幼稚園を運営する学校法人の前理事長と引率していた教員8人の計9人を書類送検する方針を固めたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。

捜査関係者によると、学校法人は松山市にある「ロザリオ学園」。幼稚園は当時、学校保健安全法によって義務化されていた安全計画を策定していなかったことなどから、西条署は、水難事故の防止対策が不十分だったと判断した。

(共同通信)

H25年7月2日水難事故:幼稚園のプール4歳児が死亡 愛知・豊橋

2日午後1時40分ごろ、
愛知県豊橋市瓦町通裏の私立寿泉寺幼稚園(伊藤公照理事長、園児39人)のプールで、水泳学習をしていた同市西浜町の川野恵伍ちゃん(4)がうつぶせで浮いているのを教諭が発見、119番通報した。
恵伍ちゃんは病院に運ばれたが、約1時間40分後に死亡が確認された。

県警豊橋署によると、プールは幅約3.0メートル、長さ約7.5メートルの樹脂製で、園舎3階の室内に置かれていた。水泳学習は午後1時半から始まり、年長・年中組の27人が参加、教諭2人が監視していた。
水深は約33センチだったという。

 

なぜ、悲しい事故が起きてしまうのでしょうか。
なぜ、失われた幼い命が活かされないのか。
立ち止まって反省することなく、大人たちは繰り返しています。
向き合うことを恐れてはいけない。
あってはならないこと、今一度、考えてほしいと思います。

H25年6月8日愛媛新聞 朝刊子供の死 背景集積
虐待、水の事故・・・悲劇繰り返さない

日本小児科学会と国立成育医療研究センター(東京)は、子供の死に関する詳細な情報を収集、不慮の事故など背景の把握を通じて再発防止につなげる「子供死亡登録・検証制度」導入に向け、試験調査を開始した。東京都、群馬県、京都市、北九州市の2都県2市の医療機関を対象に、過去1年間に経験した5歳未満の死亡事例を分析、年内に結果を取りまとめる。

日本は先進国の中で、1~4歳の死亡率が比較的高いと指摘される。小児科学会は将来的に全国で検証制度を整備し、子供の死亡率低減に役立てたい考えだ。
試験調査は、死亡診断書だけではつかめない死亡の背景を明らかにするのが目的。例えば溺死の場合、海や川、浴槽などどういった場所で発生したか、直前に子供や保護者が何をしていたかなどを調べる。あざなど虐待が疑われる形跡の有無を意思が確かめたかも質問し、児童相談所への通報など適切な対応がとられていたか確認する。また、救急搬送を断った病院の有無、受け入れ先決定まで要した時間も把握、小児救急の整備状況が子供の死にどう影響するのか検証する。

東京都での調査は、2011年1~12月の死亡例を対象に1300以上の医療機関に協力を求め、担当医や救急隊員から聞き取りを実施。ほかの調査対象地域では大規模病院を中心に様さ票を郵送、担当医に記入してもらっている。

こうした取り組みはチャイルド・デス・レビュー(CDR)と呼ばれ、米国や英国などで導入されている。医療、保健福祉、教育、司法など多職種で情報を分析、死亡率低減に一定の効果があると報告されている。

国立成育医療研究センターの森臨太郎医師は「貴重な情報を地道に集めて子供の死をどう防ぐか検証することで、制度導入の機運を高めることにもつながる」としている。森井氏ら関係者は7日、制度の根拠となる法整備を求める要望書を内閣府に提出した。

「まず広く知ってもらう」
◆日本子ども家庭総合研究所の衛藤隆所長の話◆

子供が不慮の事故や病気などで死亡した場合に詳しい情報を集めて原因を洗い出すことは、類似事例の予防に有効と考える。
ただ、こうした取り組みは日本では浸透しておらず、まず国民に広く知ってもらって理解を得る必要がある。全国で同じ水準の情報収集、検証体制を整備するには行政を中心に他分野の関係機関との連携が欠かせず、積極的に協力を呼びかけるべきだ。

愛媛新聞2013年6月8日朝刊 記事を見る

お知らせ:『「子供死亡登録・検証制度」導入についての記事』ページへ

H25年6月15日 愛媛新聞 「吉川慎之介君の悲劇を二度と起こさないための~学校安全と再発防止を考える会」 について記事が掲載されました。

2012年7月、西条市中奥の加茂川で、西条聖マリア幼稚園(同大町)の「お泊り保育中」に吉川慎之介ちゃん当時(5歳)が増水した川に流され死亡した事故で、両親や行事に参加していた園児の保護者ら約30人が14日、検証が不十分なため事故が繰り返される恐れがあるとして原因究明や再発防止、教育現場の安全管理の徹底を求める団体を設立した。
両親らは団体の設立後、同市役所と市教委を訪れ、原因調査のための第三者員会を設けるよう要望した。
団体は「吉川慎之介君の悲劇を二度と起こさないための学校安全と再発防止を考える会」。
事故を「園の管理体制不備による事件」と位置付け、「原因を分析し再発防止策を幼稚園や小学校に伝え、実施を支援する」のが目的。
会では捜査機関による全容解明のほか、学校生活や行事での事故防止のために学校保健安全法で作成が義務付けられている「学校安全計画」の策定状況の調査を、行政機関に求めていく方針。6月中にホームページを立ち上げ、学校安全管理体制強化の仕組みづくりにも取り組む。
発足式では優子さん(41)は「何も変わっていなし、何も解決していない。私は一人でも動くが、できれば力を貸してほしい」と訴え、父豊さん(43)は「本来なら(園側が)自ら原因究明し公表すべきだが、こちらから訴えるしかない。慎之介の死を無駄にしたくない」とちからを込めた。
両親は、今年3月、園を運営する学校法人ロザリオ学園の事故当時の理事長と、引率教員8人の計9人を行状過失致死の疑いで西条署に告訴している。

H25年6月15日 愛媛新聞より

H25年6月15日 愛媛新聞より


H25年6月15日 愛媛新聞

お知らせ:『慎之介君の悲劇を二度と起こさないための 「学校安全管理と再発防止を考える会」 発足いたしました。』ページへ

愛媛新聞2013年6月15日朝刊 記事を見る

H25年6月9日愛媛新聞 朝刊「なくそう川遊び事故」
西条 教員ら救助方法学ぶ

西条市は8日、河川での事故防止や救助方法を学ぶ講習会を
同市荒川の加茂公民館で開き、
幼稚園や小中学校教員、野外活動引率者ら約20人が
救助活動での心構えなどに理解を深めた。
安全な野外活動に取り組んでもらおうと初めて開催。
同市中奥の加茂川では昨年7月、幼稚園のお泊り保育中に教員らと川遊びをしていた
当時5歳の園児が流され、死亡する事故が起きている。
8日は徳島県三好市のレスキューインストラクター矢野哲治さんが講師を務め、
流水の特徴や救助方法などを説明。
「一番良いのは救助する事態会が起こらない事。
万一の事態に備え、必要な道具をそろえたり、
訓練を受けたりすることが大事」と語った。
川の中での実技では、参加者が足をあげて仰向けに流される泳法やロープを使った救助、
パドルを支えにして浅瀬を横断する技術などを学習した。
ボーイスカウト指導者の宮崎雅延さんは
「事前準備をしっかりして、救助必要な状況に陥らないようにしたい」と話した。

6月9日愛媛新聞 朝刊

愛媛新聞2013年6月3日朝刊 記事を見る

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H25年6月8日 NHK愛媛県のニュース 松山放送局川での救助方法を学ぶ講習会

平成24年、5歳の男の子が増水した川で流されて亡くなった西条市で、
野外活動を行う教員などが川の危険性や救助の方法などを学ぶ講習会が開かれました。
西条市の加茂川では平成24年7月、
教員といっしょに水遊びをしていた幼稚園の5歳の男の子が
増水した川に流されて死亡しました。
こうした川での事故を防ごうと、西条市は、
川の危険性や流された場合の救助の方法などを学ぶ講習会を公民館で開き、
幼稚園や小学校の教員、それに野外活動の引率者などおよそ20人が参加しました。
講習会では、はじめに水難救助の専門家が川の流れの構造や
流れの中での泳ぎ方などを説明し、
「川の流れが2倍早くなると水圧は4倍になる。
急な豪雨があった場合、危険な川に変化する」
などと川の危険性を伝えました。
このあと、参加者たちは加茂川に移動し、
流れが強い川で安全に歩いて横断して救助する練習や
救助専用のロープを流されている救助者に向かって陸から投げ、
救助者を引き上げる実践的な訓練を行いました。
西条市の渡部英泰観光振興課長は
「今回の講習会は、引率者などが専門的な実技を学び、
水難事故への意識を高めてもらおうと実施しました。
多くの人たちが学べるよう今後も講習会を開いていく予定です」と話していました。

06月08日 19時02分
NHK松山放送局

H25年6月5日 NHK松山放送局のニュースから西条市内で保育園児対象に水の事故防止教室開催

平成24年、5歳の男の子が増水した川に流されて亡くなった西条市で保育園児を対象に水の事故防止を学ぶ教室が開かれました。

西条市の加茂川では、平成24年7月、教員といっしょに水遊びをしていた幼稚園の5歳の男の子が増水した川に流されて死亡する事故が起きました。

水の事故が増えるシーズンを前に5日、西条警察などが開いた水の事故防止を学ぶ教室には、地元の保育園児およそ80人が参加しました。

子供たちははじめに警察官から紙芝居で
◆「きけん」と書かれた赤い旗がある水辺では絶対に遊ばない事や
◆お友達が水の近くで遊ぼうとしたときには注意してあげること
を学びました。

続いて、警察官が水路で子供がおぼれたことを想定した訓練を行い子供たちは自分では助けにいかずに、すぐに大きな声で大人の助けを呼ぶことを学んでいました。
参加した5歳の女の子は「赤い旗があるところでは遊んだらいけないことと1人では遊ばないことを約束した」と話していました。

西条警察署生活安全課の近藤貴則課長は「夏になると水辺で遊ぶ機会も多くなります。子供たちが去年のような悲惨な事故に2度と会わないようにしたいと考えている」と話していました。

6月5日 12時41分
NHK松山放送局

H25年6月3日愛媛新聞
朝刊記者のコラムで問題提起されました。
「安全意識の徹底」

 川遊びの季節を迎えた。
 忘れてならないのが昨年7月、西条市内の幼稚園のお泊り保育中
 同市内中奥の加茂川で、増水した川に流され死亡した
 吉川慎之介ちゃん(当時5歳)のことだ。
 業務上過失致死の疑いで教員らを刑事告訴した両親は
 子供の命を守る上での安全意識の大切さを広く訴えている。
 両親らによると、園児や教員から聞き取りした結果、浮き輪やライフジャケットなどの
 救命用具の不備や、川の危険性に対する認識不足などの問題が判明。
 「なぜ危険への疑いを持たず、十分な準備をしていなかったのか」と憤る。
 園側は取材に対し「警察が取り調べ中なので話せない」としている。
 子供の安全を守るために必要な準備を心がけることは、
 川遊びに限らず日常の様々な場面で不可欠だ。
 「大人の無知や無責任で子供の命が奪われてはならない。」
 両親の言葉は胸に突き刺さる。
 吉川慎之介ちゃんの他に、流されてけがを負った園児らもおり
 心の傷も心配される。
 原因究明とともに、悲劇が二度と繰り返されないよう
 子供への安全対策を社会全体で徹底していくことが求められている。

2013年6月3日 愛媛新聞 「取材最前線」杉本賢司

愛媛新聞2013年6月3日朝刊 記事を見る

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H25年3月15日記者会見での表明文

H25年3月15日、西条警察署にて刑事告訴が受理されました。
記者会見での表明文を以下に記載いたします。

<記者会見での表明文>

単なる川の事故ではなく、この事件の背後に存在する学校法人ロザリオ学園
及び西条聖マリア幼稚園の安全計画・危機管理体制の欠如、さらには、
子供の命を預かるという教育者として本来持ち合わせるべき意識を欠いた
ことにより発生した死亡事件であると確信しております。

流された長男が上流方面 を向いて、自力で一瞬でも這い上がり沈んでいく姿を
幼稚園の職員は目の前でただ見ていただけだったと発言し、その場所を救助隊に
知らせることすらしていません。

事件後の対応についても、不誠実極まりなく、正式な謝罪なきまま現在に至ります。

子供を死なせてしまったこと、危険にさらしたということに対する反省が感じられない今、
遺族としては、学校法人ロザリオ学園及び西条聖マリア幼稚園が法の下で厳しく処罰され、
一日でも早い事件解明が行われることを希望します。
息子の死が無駄にならぬよう、そして二度と同じような事件が発生しないことを切に願っております。

以上

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